水のコラム
トイレの水がなくなる? 封水切れに要注意
2019年05月29日
水のトラブル

便器内に一定の水位を保ってたたえられた水を封水といいます。なぜ常に一定量の水を溜める必要があるかといえば、下水から上ってくるいやな臭いを遮断するためです。封水は環境やトイレの使い方次第でなくなるケースもあるため、封水切れの原因と対策をしっかり把握しておきましょう。
トイレ封水とは?
トイレの封水の役割を一言でいえば、臭い消しです。便器内の排水管にこもる悪臭が生活範囲に上がってこないよう、水を溜めて閉じ込める仕組みです。洗面所やキッチンの排水パイプにある「排水トラップ」とまったく同じ役割を持つと考えてよいでしょう。西洋式トイレは常に水が一定程度溜まるような構造ですが、何らかの原因で水位が低くなったり、蒸発したりすると下水管からの悪臭を防止できません。例えば長期の旅行に出かけて長時間トイレを使わないだけでも、封水が蒸発することがあります。トイレの封水がなくなったら、まずはその原因を特定し、それに応じた対処が重要です。
封水切れの原因
封水切れの原因は大きく分けて4つ。「蒸発」「誘引現象」「排水管の汚染」「補助排水管の不備」です。・蒸発
蒸し暑くなる夏や、家を長期間留守にしたとき起こるのが蒸発現象です。封水は何もしなくても1日約1mmずつ蒸発するといわれています。気温が高くなる夏は蒸発スピードも上がるため、不使用の状態が続けば封水切れを招くでしょう。連休中の旅行や海外出張、お盆・お正月の帰省で家を空けるときに起きやすく、そのタイミングが夏場に重なるときは注意が必要です。
・誘引現象
排水管内に封水が流れ込む「誘引」は、2階建て以上の建物で起こる現象です。排水管内の空気圧の乱れが引き起こすもので、大量の排水を行ったり、強風が吹き荒れたりすると、管内の気圧が低下、封水が吸い込まれるように下へ流れていきます。上の階に住む人が、トイレの排水を平均以上に行っていたら、誘引で悪臭がするかもしれません。このように、誘因現象は自分に非がなくても起こりえる特徴があります。
・排水管の汚染
排水管内の汚れや異物混入も、封水切れを招く要因です。トイレ内の排水管は、下に伸びて上へ湾曲し、さらに下を向いて床下の排水へとつながる構造。トイレ封水は、この湾曲構造を利用して常に一定の量が溜まる状態です。その一方で、排水管内は汚れが溜まりやすい性質もあります。汚れや不純物などが蓄積し、排水の通りが悪くなったとき、水の流れも悪化します。封水は、排水が完了しないときちんと溜まりません。水が流れ切らないままだと、管内が真空状態となり、溜まりかけた封水が排水管へと流れ出てしまうのです。そのような状況では水位が上がらず、臭いもひどくなります。
・補助水管の不備
トイレを流した後、封水がもとの通りの水位まで戻れるのは、トイレタンク内の補助水管の働きによるものです。補助水管は、タンク上部に取り付けられた装置で、タンク内の水位を調節する水位調節リングと、タンク内の水を便器へと流すオーバーフロー管とつながっています。水を流した後、給水栓から補助水管を通って流れ出た水が、封水の水位を保ちます。
この補助水管が誤って外れてしまうと封水も溜まりません。ありがちなのがトイレタンク内の清掃時、何かのはずみで補助水管をオーバーフロー管から外してしまうトラブルです。外れていることに気づかず放置すると、封水切れが起こって悪臭につながります。
封水切れの対処方法
封水切れ対策を原因別にご紹介します。・蒸発への対処方法
トイレを流した後、コップ1杯分の水を付け足します。封水の水位を上げることで、蒸発を遅らせるという方法です。また、排水管専用の特殊蒸発防止剤も有効です。排水口からの悪臭を約半年間シャットアウトする効果があります。家庭用だから成分も無害で、除菌効果も発揮します。使い方も簡単で、よく振ってから1カ所に50㏄ほど流し込むだけです。スピーディに悪臭処理と蒸発防止を期待したいときにおすすめの商品です。
・誘引現象への対処方法
排水管内の空気圧の安定化が何よりも大切です。具体的には通気管付きの排水管を設置することで対処できます。専用官の取り付けはDIYでは難しく、また共用設備の関係上、業者でもタッチできない可能性があります。そのため、管理会社もしくはオーナーに事情を打ち明け、交換してもらうとよいでしょう。工事が済むまでは、人為的に水の注入で対応します。
・排水管汚染への対処方法
排水管のクリーニングで役立つのが、真空パイプクリーナーです。昨今は家庭でも使える製品がホームセンターやネットショップで流通しています。排水管専用の洗剤もおすすめです。ラバーカップより大きな効果を期待できます。
・補助水管不備への対処方法
補助水管を付け直すには、まず止水栓を閉じて水が流れないようにします。タンク内を確認したうえで、細いチューブの補助水管を、下部から垂直に取り付けられたオーバーフロー管に付け直してください。フタを閉じて止水栓を開け、水を流して水位が高くなったことを確認したうえで、使用を再開しましょう。
トイレ下水の臭いを防ぐには、封水が規定の水位まで溜まっていなければなりません。蒸発や排水管の汚れが原因で水がなくなると、悪臭をもたらします。封水切れを起こさないためにも、日ごろからトイレを大事に使うことが何より大切です。
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