水のコラム
水道管の引き直しが必要な理由とは?業者選びが大切【矢野】
こんにちは、水道職人の矢野です。
水道管の引き直しとはご自宅敷地内の水道管(給水管)を新しくする工事のことで、主に一部だけの交換が難しい場合や、水道管全体に老朽化、損傷がみられる場合に行います。
老朽化している水道管を使用していると水道水に不純物が混ざり、安全な水とは言い難い水となります。
安全な水を安定して給水するために、水道管の引き直しは必要となるのです。
今回は、水道管の引き直しが必要な理由や水道修理業者の選び方、水道管を引き直す際の手順、注意点などについてご紹介します。
水道管の引き直しが必要な3つの理由
なぜ水道管の引き直しが必要となることがあるのか、その大きな理由についてご紹介していきます。
老朽化
水道管の耐用年数は約40年ほどだと言われています。
現在は塩化ビニル素材などの樹脂で作られた水道管などが主流ですが、以前は銅(鉄製)の水道管が使用されていました。
銅の水道管は40年程経過すると老朽化によりピンホールという小さな穴が空いたり、腐食したり、長年水にさらされたことでサビが発生したりするのです。
また銅は熱には強いですが、衝撃には弱いという特性を持っています。
老朽化でその特性が顕著になり、些細な衝撃で壊れてしまうこともあるのです。
老朽化した水道管は、安定して安全な水を給水することができず、水漏れを起こすことがあるため、水道管の引き直しが必要になります。
水漏れ
老朽化した水道管だけではなく、水道管が損傷や劣化したことにより水漏れするケースがあります。
水漏れ箇所が1箇所などの少ないときや、水道管全体に損傷・劣化が広がっていないときは、水道管の修理及び一部交換での対応が可能ですが、広範囲で症状が発生している場合には、水道管の引き直しが必要です。
たとえば地震などの自然災害などで水道管が被害を受けた場合、損傷範囲が広範囲に及んでいる可能性が高くなり、一部補修という作業は難しくなってしまうのです。
水まわり設備の交換や新設
トイレの交換や洗面台の交換、お風呂の交換など、水まわりの設備を交換やリフォームしたとき、既存の水道管が使用できない場合があります。
これは既存の水道管が壁の中を通っていることが多いため、壁付けの水栓を取り付けることが難しいケースで発生します。
また今まで水回り設備がなかった場所に新設することになった場合にも、既存の水道管から分岐させることができないことにより、水道管の引き直しが必要になるケースがあるでしょう。
水道管の引き直しができる水道修理業者
水道管の引き直しはすべての水道修理業者ができる施工ではありません。
水道管に係る施工はしずおか水道職人などの、「指定給水装置工事事業者」と呼ばれる、静岡県の各自治体の水道局から指定を受けた水道修理業者しか行うことができないのです。
水道管は水道水を安全且つ安定して給水する必要がある大切な配管のため、水道法により定められた要件を満たし、指定を受けた指定給水装置工事事業者以外が施工を行うことを、水道法で禁止しています。
指定給水装置工事事業者の要件には、「事業所に給水装置工事主任技術者を置く」「給水装置工事ができる機械器具を有する」「一定の欠格要件に該当していない」の3つが定められており、1つも欠くことはできません。
給水装置工事主任技術者は試験を受けて取ることができる国家資格です。
平均合格率は36.6%で、受験資格には水道修理業者としての実務経験を3年以上積むことと定められています。
指定給水装置工事事業者とは、豊富な知識と高い技術をもつ水道修理業者のみが指定を受けることができるのです。
また、1度指定を受けたからといって、指定給水装置工事事業者であることを永続的に名乗ることはできず、更新が発生します。
令和元年10月1日に水道法の一部が改正され、指定給水装置工事事業者の有効期限が5年となりました。
これにより、指定給水装置工事事業者は5年ごとに更新が必要となったのです。
更新制度が設けられたことで、より一層安心して水道管に係る工事の依頼ができるようになりました。
水道管の引き直しをするときは、指定給水装置工事事業者に依頼をするようにしてください。
どの水道修理業者が指定給水装置工事事業者か不明なときは、お住いの自治体で確認をしましょう。
参考:静岡市┃指定給水装置工事事業者制度の更新制導入について
参考:公益財団法人 給水工事技術振興財団┃過去の受験者数&合格者数
参考:e-Gov 法令検索┃水道法
水道管引き直しの手順
水道管を引き直すためには、しずおか水道職人などの指定給水装置工事事業者に相談をしてください。
指定給水装置工事事業者に依頼をすると、水道管の調査から施工完了まで一貫して任せることができます。
見積もりの作成や施工の工程、施工日程、水道管の種類の説明などを行った後に作業を開始しますが、この際申請書類についても説明を受けるケースがあるでしょう。
たとえば水道管の新設工事には、給水装置新設工事施工申請書や水道使用届など、複数の申請書類を作成する必要があります。
水道管の新設に必要な書類の作成や申請は、指定給水装置工事事業者で行いますが、施工許可が下りるまで施工を開始することはできません。
また、新設の場合は施主宛に自治体から給水加入金の納付書が届くので、納付をしてください。
静岡県の各自治体によって必要な書類や申請の流れが異なるため、指定給水装置工事事業者から説明をしっかりと受けてください。
申請から施工の許可が下りるまでには約1か月ほどかかります。
水道管を新設する場合には余裕をもって、指定給水装置工事事業者に依頼することがおすすめです。
水道管の新設だけではなく、リフォームで水道管の引き直しが発生した場合や、水道管の修理が発生した場合など、水道管に係る施工には自治体に申請書類の提出が必要なケースが度々あります。
いずれの場合にも施工に入るまでに日数を要するため、余裕をもっての依頼がおすすめです。
水道管の引き直しに必要な費用
水道管の引き直しで発生する主な費用は、施工に係る費用や人件費、材料費、出張費、廃棄物が出る場合は廃棄のための費用です。
施工に係る費用は引き直す水道管の長さによって異なりますが、相場は約10万円〜100万円程度のため、比較的大きな費用捻出が必要となります。
水道管の長さによっては相場以上の価格となる場合もあるでしょう。
また材料費には水道管だけではなく、水道管を引いた後に使用するカバーや、左官で使用するセメントの代金なども含まれます。
同時にトイレの交換や洗面台の交換などが発生する場合は、それぞれ費用が必要になるでしょう。
見積書の金額を見て驚くことがあるかもしれませんが、しずおか水道職人では見積書への質問もしっかりとお答えさせていただくので、ご不明点がある場合はお声がけください。
水道管を引き直すときの注意点
水道管を引き直すときは、既存の水道管と同じ方法では引き直すことはできないということへの注意や、近隣への配慮、水道管の劣化を放置しないようにする必要があります。
既存の水道管と同じ引き方はできない
水道管を引き直すときは、家の外壁に沿って水道管を引きます。
そのため、外壁の色合いによっては配管カバーが主張し外観を損ねてしまう場合があるでしょう。
配管カバーの中には水道管だけではなく保温材も収めるため、厚みが出ます。
それにより、存在感が出てしまい外観を損ねてしまうことがあるのです。
しかし、配管カバーや保温材を使用せずに水道管を引くと、むき出しの水道管は雨風や日差し、紫外線で劣化が早まり、地震などの災害時に受けるダメージも大きくなるため、水道管を長持ちさせるためには必要なものとなります。
また、水道管をむき出しで設置した場合、配管が外壁に沿うので配管カバーよりも見栄えが悪くなるでしょう。
外観を損ねないために既存の水道管と同じ方法で引いてほしいと考える人もいらっしゃいますが、床を剥がしたり壁を削ったりなどの作業が発生するため、家を建て直すのと変わらない程度の費用や日数がかかります。
施工期間中は家に住むことができなくなるため、賃貸住宅の契約なども必要になるでしょう。
近隣への配慮
水道管の引き直しは数日間に及ぶことが多く、その期間中作業員が出入りします。
施主や近隣住民が犬を飼っている場合、作業員が出入りをするたびに吠えて近所迷惑となるため、予め施工をするという旨の連絡を入れておいた方が良いでしょう。
施工は早朝や夜間など、近隣の迷惑になるような時間には行いませんが、在宅ワークをされていて日中ご自宅にいる人や、休日に受験生が勉強をしているなど、近隣住民の家庭環境は様々です。
トラブルを回避するためにも、水道管の引き直し工事をするという話をしておくことをおすすめします。
ただし、近隣まで距離がある立地など、迷惑をかける環境ではない場合には特に連絡の必要はありません。
水道管の劣化を放置しない
水道管の引き直しは費用面や外観を損ねるという点、時間がかかるなどの理由により、修理しそのまま使用し続けたいという人がいらっしゃいます。
起こっているトラブルが水漏れのみの場合、水道管の修理をすれば一時的に問題なく水道管を使用できるようになるケースがありますが、一時しのぎに過ぎないため、次は別の場所から水漏れを起こし再度の修理が発生します。
水道管の修理を繰り返すと、水道管の引き直しをするよりも費用がかかってしまうのです。
また水道水にサビが混ざっている場合や濁り水になっている場合、飲用水や調理用水としてその水道水を使用することはできません。
特に濁り水は、劣化した水道管に不純物が入り込んでしまっている可能性が高く、健康被害が懸念されます。
水道管の引き直しは補助金が使用できる場合も
静岡県浜松市では「鉛製給水管取替工事補助金制度」が設けられているため、水道管の引き直しで補助金を使用できるケースがあります。
補助を受けるためには、浜松市が指定する3つの補助の対象をすべて満たす必要があり、補助の金額は6万円です。
浜松市にお住いの人は、補助を利用することで費用負担額が軽減します。
【鉛製給水管取替工事補助金制度 補助対象】
- 民有地内に設置してあるメーター器の前後50cm程度に使用されている鉛製給水管を、漏水修理により鉛以外の給水管に取替え
- 申請者が浜松市水道事業指定給水装置工事事業者に依頼し、修理した工事
- 平成20年4月1日以後に行なわれた工事
上記以外に「申請者が水道料金又は下水道使用料を滞納していないこと」という条件も定められています。
参考:浜松市┃鉛製給水管取替工事補助金制度
水道管の引き直しはしずおか水道職人へ
水道管の引き直しはしずおか水道職人にお任せください!
しずおか水道職人で水道管の引き直しを行う場合の費用は、施工費や材料費、出張費が主な費用となります。
引き直す水道管の規模やご自宅の状態によっては、人件費や資材廃棄の費用が発生する場合がありますが、なぜ必要かを丁寧にご説明し、費用面におけるお客様の不安改善に努めます。
しずおか水道職人ではアフターフォローサービスとして、作業に関ましては3年間の保証制度を設けているため、水道管を引き直した後に万が一トラブルが発生した場合はご連絡ください。
保証制度はメーカーが定める保証が優先となるケースもあるので、詳しくはお尋ねください。
しずおか水道職人は指定給水装置工事事業者として、お客様が安心して水道水をご使用いただけるように、責任感をもって施工を行います。
水道管の引き直しを検討されているお客様は、いつでもお気軽にご相談くださいませ。
まとめ
水道管は水道水を安心して使用するためにとても大切な配管です。
水道管が老朽化しているときや劣化、損傷しているときは、水道管の引き直しをすることで、数十年先まで水道管のトラブルを抱えずに過ごすことができます。
水道管の引き直しは費用面で躊躇ってしまうものだと思いますが、水道がない生活を送ることはできないため、施工することがおすすめです。
静岡のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「しずおか水道職人(静岡水道職人)」
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