水のコラム
トイレのつまり、うっかりやりがちな失敗と対処法
トイレは意外とよくつまる
ひと昔前は、残飯やちょっとしたゴミなんかはトイレに流して捨てていた、というご家庭もあったようですが、今ではそういったことも少なくなってきたのではないでしょうか。それでも、やはりまだまだ、本来トイレに流すべきではないものをトイレに流してしまい、トイレをつまらせてしまった、というトラブルは絶えません。
トイレをつまらせてしまったというトラブルにおいて、その原因となるものは非常に多種多様です。「トイレに流してはいけないもの」と知らない人にとっては意外に思うものもあれば、流すつもりはなくてもうっかり流してしまうものもあります。多岐にわたるトイレのつまりの原因やパターンを知って、トイレ詰まりを回避しましょう。
落とし物でトイレがつまるパターン
流すつもりはなくて、うっかり落としてしまう最たるものとして、携帯電話があります。お尻のポケットに入れているのを忘れてズボンを下げてしまった、胸ポケットに入れていたらかがんだ拍子に落ちてしまった、などのうっかりした場合や、トイレでもスマホや携帯電話を触る癖のある方が手を滑らせて落としてしまった、という単純なミスも、意外と多いものです。
ただ、多くの場合は落とした時に気付けるので、すぐに取り出せばトイレをつまらせるまでには至りません。同じようにうっかり落とす物としてライターや、ハンカチなどがあげられます。落としたことに気付かないまま流してしまうこともあり、流水音にまぎれる異音を聞いて、初めて異変に気付くといった方も少なくありません。
トイレで用を足す際は、不要なものを持って入らないよう心掛けましょう。また流す前に確認する癖をつけると良いでしょう。
かなり危険な落とし物でトイレがつまるパターン
もう一つの落とし物のパターンとして、おむつや生理用ナプキン、ペットシートがあります。これらは非常に優秀な吸水素材となっており、もしも流してしまったら、排水管内の水分を吸収して膨張し、深刻なつまりを起こしてしまいます。膨張したこれらは、時に隙間なくみっちりと排水管を塞いでしまい、スッポンと呼ばれるラバーカップを使ってもなかなか取れない強力なものとなってしまうのです。
また、おむつ内の便だけを流すつもりが、水に流せる素材ではないおしり拭きまで一緒に流してしまうこともありますので、注意しましょう。おむつや生理用ナプキン、ペットシートなどがつまると非常に危険なので、誤ってトイレに流さないよう十分に気を付けてください。
実はトイレに流してはいけないパターン
一見流しても良さそうなのに、実は流せないものとして有名なのが、ティッシュペーパーです。トイレットペーパーは水に溶けやすく作られていますが、ティッシュペーパーはそうではないので、塊となってつまってしまうことがあるのです。トイレットペーパーを切らしてしまった際に、緊急措置としてティッシュペーパーを代用する方もいらっしゃるかも知れませんが、おすすめできません。
また、実は犬や猫のフンはなかなか水に溶けにくいため、自治体によってはトイレに流してはいけないと決められている地域もあります。自治体で禁止されていない場合でも、トイレのつまりの原因になり得ますので、ペットのフンはトイレに流さないようにしましょう。
ペットのトイレ砂をゴミとして捨てずにトイレに流すのは、絶対にやってはいけません。トイレ砂は水分を吸収して固めるものです。万が一トイレに流してしまうと、排水管の中で水分を吸収して、ガッチリと凝固してしまいます。それこそスッポンごときではとても太刀打ちできない頑強なつまりとなってしまい、下手をすれば便器本体の交換や修理が必要になります。ペットのトイレ砂をトイレに流すのは絶対にやめましょう。
その他のトイレがつまるパターン
トイレ用のお掃除シートやトイレクリーナーは、もちろん掃除をし終わった後にそのまま流せる仕様になっています。ですが、室内用のお掃除シートやウェットシートなどは、水に流せる仕様にはなっていません。トイレ用のお掃除シートを切らしていて室内用で代用した、などといった場合、間違えて流してしまわないように注意しましょう。
さらに、冒頭で記したように、食べ残しや生ゴミを流して処理するのもいただけません。そもそもトイレは、固形物を流すようには作られていないのです。残った固形物がひっかかって蓄積されていけば、回数を重ねるごとにつまらせてしまう可能性が高くなります。
また、吐き気をもよおした時に思わずトイレに駆け込んで吐くという方は多いと思われますが、嘔吐物も、固形物です。食べ残しがつまるのと同様に嘔吐物も危険ですので、吐き気をもよおした時はできればトイレではなく洗面器や袋などに捨てるようにすると良いでしょう。
もしトイレがつまったら
軽微なつまりであるなら、スッポンを使って解消できるでしょう。ですが危険性の高いもの、ペットのトイレ砂やおむつ類を流してつまらせてしまった場合や、蓄積されたつまりである場合、異物を流してしまったという場合には、専門の業者による高圧洗浄や便器本体の脱着作業が必要になります。自力で何とかしようと無理をせず、水まわりのプロにどうぞお任せください。
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